ミクシィが提供するプリペイド決済アプリ「MIXI M」が、2025年11月28日をもってサービスを終了する。7月28日午後3時をもって新規ユーザーの受付は既に終了しており、既存ユーザーの一部機能も停止されている。
MIXI MのiOS/Androidアプリの提供終了に伴い、プリペイドカードの発行・利用(Visa/JCB、リアルカードを含む)、Apple Pay/Googleウォレットへの設定・利用、MIXI CASHの入金・利用(個人間送金、グループ機能など)といった機能が順次提供終了となる。
既存ユーザーについては7月28日15時から段階的な機能停止が始まっており、有償でのバーチャルカード発行、有償でのリアルカード発行、Apple Payからのウォレット残高へのチャージ、チャージ手段の新規登録(クレジットカード・銀行口座)が既に利用できなくなっている。ただし、既存のMIXI CASH残高については引き続き利用可能だ。
11月28日15時には、既存のMIXI CASH残高の利用を含めた全てのアプリ機能の提供が完全に終了する。残高の払い戻しについてはサービス終了後に改めて案内される予定となっている。
MIXI Mは2019年に「6gram」(ロクグラム)として提供を開始し、2021年12月に現在の名称に変更された。当初は招待制を導入しており、スマートフォン上で即時にプリペイドカードを発行できる手軽さや、個人間送金・グループでの残高共有といった機能で多くのユーザーに利用されてきた。
同サービスの大きな特徴は、アプリからVisaおよびJCBのブランドプリペイドカードを簡単に発行できることだった。リアルカードも発行可能で実店舗でも使用でき、銀行口座、クレジットカード、Apple Payからチャージして残高を利用し、MIXI M加盟店での決済が可能だった。特に、エポスカードの「選べるポイントアップショップ」の活用時などで重宝されていたプリペイドカードであっただけに、利用者にとっては残念な結果となった。
6gram時代から約6年間にわたって提供されてきたMIXI Mの終了は、プリペイドカード市場の変化を象徴する出来事といえる。今年はANA JCBプリペイドカードなどのサービス終了も相次いでおり、プリペイドカード業界における競争環境の変化が顕著に現れている状況だ。